花粉症の時期になると「肩こりがひどくなった」「首や背中が張る」と感じる方が増えます。実は、花粉症による鼻づまりが原因で、無意識のうちに口呼吸になり、肩こりを悪化させている可能性があります。
今回は、花粉症による口呼吸と肩こりの関係、そしてその対策について詳しく解説します。
1. 花粉症で口呼吸になると肩こりが悪化する理由
1-1. 口呼吸が姿勢を悪化させる
鼻が詰まると、無意識のうちに口で呼吸をするようになります。口呼吸になると、首を前に突き出した姿勢(ストレートネック)になりやすく、首や肩に大きな負担がかかります。
この姿勢が続くと、以下のような症状が出やすくなります。
- 肩こりや首こりの悪化
- 頭痛やめまい
- 猫背の進行
1-2. 口呼吸で呼吸が浅くなり、筋肉が緊張する
口呼吸では、鼻呼吸と比べて呼吸が浅くなりやすいため、十分な酸素が体に行き渡りにくくなります。すると、筋肉が緊張し、肩こりや首のこわばりを引き起こしやすくなります。
特に影響を受ける筋肉は以下の通りです。
- 僧帽筋:首や肩にかけて広がる筋肉で、肩こりの主な原因
- 胸鎖乳突筋:首を支える筋肉で、口呼吸によって過剰に緊張する
- 肩甲挙筋:肩甲骨と首をつなぐ筋肉で、首こりの原因になる
1-3. くしゃみ・鼻水による肩や首の負担
花粉症の時期には、くしゃみや鼻水が止まらず、首や肩に力が入りやすくなります。
- くしゃみをするたびに肩や首の筋肉が急激に収縮し、疲労が溜まる
- 鼻水をすすったり、鼻をかむ回数が増えることで、顔や首の筋肉が緊張しやすくなる
このような動作の繰り返しが、肩こりや首の痛みを悪化させる要因になってしまうのです。
2. 口呼吸による肩こりを防ぐ対策
2-1. 正しい姿勢を意識する
口呼吸になると、首が前に出る姿勢になりやすいため、首や肩に負担をかけない姿勢を意識することが大切です。
- スマホやパソコンの画面を目の高さに合わせる
- 座るときは骨盤を立て、背筋を伸ばす
- あごを軽く引いて、頭の位置を正しく保つ
2-2. 首・肩のストレッチを取り入れる
口呼吸によって緊張しやすい首や肩の筋肉をほぐすことで、肩こりを軽減できます。
おすすめストレッチ
- 首回しストレッチ(ゆっくり首を回してこりをほぐす)
- 肩甲骨ストレッチ(肩を前後に回し、肩甲骨を動かす)
- 胸のストレッチ(両手を後ろで組み、胸を開くようにストレッチ)
1日2~3回行うだけでも、肩こりの軽減に効果的です。
2-3. 体を冷やさないようにする
花粉症の時期はまだ気温が低いことも多いため、体を冷やさないことが肩こりの予防につながります。
- 首を冷やさないようにストールやネックウォーマーを活用する
- 肩や背中が冷えないよう、インナーを活用する
- ホットタオルやカイロで肩や首を温める
2-4. リラックスして深呼吸を意識する
口呼吸の影響で浅くなった呼吸を改善するために、深呼吸を意識的に取り入れることが大切です。
おすすめの呼吸法
- 腹式呼吸:鼻から息を吸い、お腹を膨らませ、ゆっくり口から息を吐く
- 4-7-8呼吸法:4秒かけて鼻から息を吸い、7秒息を止め、8秒かけて口から吐く
これを1日数回行うことで、筋肉の緊張が緩和され、肩こりの軽減につながります。
3. まとめ
花粉症による鼻づまりが続くと、無意識のうちに口呼吸になり、首や肩に負担がかかることで肩こりが悪化しやすくなります。
この問題を防ぐためには、正しい姿勢を意識する、ストレッチを取り入れる、体を冷やさない、適度な呼吸法を行うことが大切です。
今年の花粉シーズンも、快適に乗り切りましょう。