今回は、患者様から寄せられた「なぜ背骨は前後に湾曲が元々あるのか」という質問にお答えします。
整形外科的な観点から見ると1番は衝撃吸収をしてくれる役割のために湾曲しています。
生理的湾曲(わんきょく)の種類
背骨(脊柱)は、自然に前後に湾曲しており、この湾曲は「生理的湾曲」と呼ばれます。背骨は、首の部分の頸椎前弯、胸の部分の胸椎後弯、腰の部分の腰椎前弯、そして骨盤の部分の仙椎後弯という4つの主要なカーブから成り立っています。
湾曲(わんきょく)の役割
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バネのような機能
背骨のS字型の湾曲は、バネのように機能します。歩行や走行、ジャンプなどの動作を行う際、地面からの衝撃は体に伝わります。このとき、背骨の湾曲がバネの役割を果たし、衝撃を分散させて吸収します。これにより、脳や内臓、その他の重要な器官が衝撃から守られます。 -
柔軟な動き
背骨の湾曲により、脊柱全体が柔軟に動くことができます。この柔軟性が衝撃を受けた際に背骨全体に力を分散させ、特定の部分に過度な負担がかからないようにします。
湾曲(わんきょく)がなくなると
先ほど説明した通り、衝撃を吸収できなくなったり、柔軟な動きができなくなります。
そのため、筋肉がこりやすくなったり、柔軟な動きができないので、体の一部に大きな負担がかかるようになり体を痛めやすくなってしまいます。
まとめ
背骨の前後の湾曲は、体のバランスを保ち、柔軟性を提供するだけでなく、日常生活で受ける衝撃を効率的に吸収するために不可欠です。特にS字型の湾曲は、バネのように機能し、衝撃を分散させることで、脳や内臓、その他の重要な器官を保護します。
これからも健康的な生活を送り、体を大切にするために、背骨の重要性を理解し、適切なケアを続けてください。お読みいただき、ありがとうございました!